「薬剤師なのに減薬カウンセリングする話」

学びのきっかけ
私は薬局で働く、4人の子供を持つ薬剤師です。勤務する中で、不思議に思うことがありました。それは、最初は高血圧の薬だけを服用していた患者さんが、次第に糖尿病の薬、さらにコレステロールの薬と、薬の種類が増えていくことです。

ある日、患者さんからこんな言葉をかけられました。
「先生の言うとおりに薬を飲んでいるのに、なぜ薬がどんどん増えていくのだろう?」

その問いに、私は何も答えることができませんでした。

「体の中で何が起きているのか?」「なぜ人は病気になるのか?」—— その答えを求め、私は学び続けました。そして、今中先生のYouTubeにたどり着くまでに、実に10年の歳月がかかりました。

学んでよかったこと
西洋医学では「原因不明」とされる病気や指定難病も、中医学ではシンプルに説明できます。西洋医学が「結果」に対して治療や処方を行うのに対し、中医学は「原因」から「結果」までの流れを物語のように組み立て、一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療をしていきます。

さらに、中医学には 四診(望診・問診・聞診・切診) という診察法があり、現在の体の状態をリアルタイムで把握することが可能です。

現在、私は薬膳講師として活動する傍ら、オンラインで減薬カウンセリングも行っています。

初めは笑顔のなかった患者さんが、1年ほど経つと自分で体調を整えられるようになり、笑顔が増えていきます。そして、医師に対して自分の意見を伝えられるようになり、やりたいことがどんどん増えていくのです。

西洋医学と中医学の両方を学んだからこそ、患者さんに寄り添える——。
私は今、この仕事を心から誇りに思っています。

薬剤師クラス1期生 川本康子